学生時代、フィルム代と現像代でカツカツだった私たちが飲みにくのは決まって中目黒駅前の居酒屋で、一番安い190円のレモンサワーを頼んで他愛のない話をしていました。
大きな氷が溶けるのを待って、ちょっとでもたくさん飲もうなんて考えていたあの頃。
それから何年か経って、転職した職場ではなかなかスキルフィットができずミスを繰り返していました。
不甲斐ない自分が情けなかった時に当時の上司がかけてくれた言葉が忘れられません。
「ミスをするというのはミスするようにできているからなんだ。君が悪いんじゃない、仕組みがわるい。仕組みで解決するぞ」
仕組みと運用を変えていくことで新しい扉を開いていく、あれから今に至るまで私の行動原理の柱になっています。
世の中はレモンサワーブーム。
レモンサワーにこだわったお店の紹介や、家庭で美味しくレモンサワーを飲むための方法の情報もあちこちに見られます。
だけどこのブログは家電ブログ。長い修業やテクニック、特別な材料は必要ありません。
仕組みで改善しよう。テクノロジーで最高のレモンサワーを作ります。
最高のレモンサワーのレシピ
とはいえボタンを押せばレモンサワーが出来上がるような家電はありませんし、炊飯器や電子レンジにもレモンサワー作成用のメニューは用意されていません。
レモンサワーの材料を含めて準備をしていきます。
これらと冷凍冷蔵庫があれば最高のレモンサワーができます。
- ツインバード フルーツビネガーメーカー EH-DF86G
- グリーンハウス ソーダメーカー ツイスパソーダ
- シャープ 保冷バッグ TEKION LAB
- like-it Ice Ball Maker Premium
- クリンスイ 浄水ポット CP012
- 国産レモン
- カップ印 フルーツシュガー 果糖
- ウォッカ FINLANDIA
まず、今回のレモンサワーづくりの核になる家電から紹介します。
ツインバード フルーツビネガーメーカー EH-DF86Gです。
商品名の通り本来は果実酢を作るための家電で、50℃をキープして本来は漬け込みに時間がかかる果実酢をたった24時間で作るというスグレモノです。
果実酢だけでなく果実酒も作れます。梅酒もたった24時間で作れる便利家電です。
レシピブックにいろいろな楽しみ方があるので、自作派の方にはおすすめの家電です。
以前はクマザキエイムに類似商品があり、そちらは超音波を使って熟成を高める機能がついていましたが残念ながらすでに廃番です。
続いてレモンです。大きいサイズを2個。
国産レモンを買ってきました。
旬が過ぎてしまっていたので結構高価でした…
レモン以外の柑橘類でもいいし、この時期だと枇杷なんかも果実酒向きですね。
レモンサワーのレシピを見ると、レモンがグラム表記なんですけど、八百屋でレモン図り売りなんてしてないんですよ。
はい、大きめのレモンで150gでした。これで覚えてね。
24時間と短時間でお酒を作るので、薄めにスライスしました。
皮は入れると苦味がでます。種はよくわからんけど取るのが面倒くさかったのでそのままにしました。
続いてお砂糖です。フルーツシュガー(果糖)を66g。
通常の果実酒では氷砂糖を使いますが、あれは時間をかけて徐々に砂糖を反応させることが目的なので、短時間で作る場合は粉砂糖の方が良いです。
スッキリとした甘みを出せる果糖にしました。糖を入れないとレモンサワーじゃなくてレモンハイになっちゃいますしね。
フルーツシュガーは甘みが強いので、通常のレシピの2/3くらいの分量にしましょう。Amazonで買うと値段が高いので、富澤商店なんかがおすすめです。
続いて漬け込むお酒です。ウォッカです。約300ml。
自家製梅酒ではホワイトリカーを使うことが多いと思いますが、アルコール度数が高い蒸留酒であればいろいろ使えます。
ブランデーなんかで作っても美味しいと思います。今度ワインを使ってサングリアも作ってみようっと。
今回はあくまでレモンサワー目的なのでお酒はウォッカにしました。
ジンにすると特有のボタニカルな香りとレモンの香りがぶつかってしまうので、癖のないウォッカがおすすめです。
銘柄は今回FINLANDIAにしました。フィンランドのウォッカです。
FINLANDS(@finlands12)が好きなので選んだだけです。
スーパーでよく売っているギルビーとかスミノフのレッドとかはやめましょう。
だいたいウォッカが苦手な人はあれらの美味しくないウォッカを大学生くらいの時に飲んだせいで、ウォッカ嫌いになったんだと思います。
SKYなどスッキリしたウォッカが果実酒に向くと思います。
輪切りレモンとフルーツシュガーとウォッカをフルーツビネガーメーカー付属の瓶に入れるのですが、その前に瓶の消毒。
果実酒やジャムやオイル漬けやらを自作した人にはお馴染みの「煮沸消毒」をするんですけど、煮沸消毒するにはこの瓶デカいんですよね。面倒くさい。
煮沸した後にもなんやかんやで雑菌は入りがちなので、これもテクノロジーに頼りましょう。
はい、バイオ除菌機能付き&80℃ですすいで乾燥してくれる食洗機センパイの出番です。
ただ除菌と滅菌は違うので、できることなら煮沸消毒のほうが良いです
瓶の準備ができたら、材料を放り込みましょう。
レモンの輪切り→フルーツシュガー→ウォッカの順番で入れます。
あとはフルーツビネガーメーカー本体にセットして、蓋っぽいものをかぶせて電源スイッチを押すだけ。24時間待ちましょう。
お酒の熟成を待つ間に透明な氷を作ります。
like-it Ice Ball Maker Premiumを使います。直径7cmの丸い氷が作れます。
氷は時間をかけてゆっくりと凍らすと透明になります。
断熱材がついてカップの中に製氷皿を入れることでじっくりと氷を作ります。
できるまでに20時間かかりますので、お酒を作っている間に準備しましょう。
天然水を使った方が美味しそうですが、今回の趣旨はテクノロジーを使って美味しいお酒を飲むことなので、水道水をクリンスイで浄水して氷にします。
クリンスイは楽天とかで探すと、交換カートリッジより安く本体プラスカートリッジが買えます。なんかもったいないですよね…
20時間経つとこんな感じで丸い氷ができあがります。かわいい。
凍らす前に輪切りレモンやミントみたいなものを一緒に閉じ込めても面白いと思います。
最高のレモンサワーの作り方
氷ができてしばらく、24時間経つとフルーツビネガーメーカーは勝手に電源がOFFになっていました。
ちょっとわかりにくいですけど、フルーツシュガーが全部溶けており、ウォッカが黄色く染まっています。ほんのりレモンの匂いがします。
長時間漬けた果実酒と異なりレモンの果肉も残っていました。食べられそう。
今すぐ飲みたいのを我慢して冷凍庫にぶちこみます。
ウォッカはマイナス18℃の冷凍庫に入れても凍りません。
続いて炭酸水の準備をしていきます。
「野毛ハイボール」って知っていますか?
横浜の飲み屋街、野毛にある「野毛ハイボール」というBARの名物ハイボールで、氷を使わず極限まで冷やした炭酸水を使っています(すごい美味しいです)
氷は使いますが、野毛ハイボール的にキンキンに冷えたレモンサワーを飲むためにテクノロジーを使います。
シャープの社内ベンチャーが作った「TEKION LAB」です。
日本酒なんかに使うTEKION LABですが、この特殊な保冷剤を使うと「過冷却水」を作ることができます。
冷蔵庫や冷凍庫では過冷却水を作ることができません。目の付け所がシャープです。
この保冷剤を準備するのに事前に冷凍庫で10時間眠らせる必要がありますので、丸氷を作るのと一緒に冷凍庫へ投げ込んでおきましょう。
準備ができたら750mlサイズくらいの瓶に浄水した水を入れて、TEKION LABにセットします。
過冷却水を作るのに約1時間半ほどかかります。
あまり冷やしすぎると瓶から出した瞬間に水がシャーベット状になってしまうので、70分程度この状態で置いておきます。
さぁ、いよいよクライマックスが近づいてきました。
炭酸水を作ります。グリーンハウスのツイスパソーダです。
ソーダメーカーは他にもソーダーストリームとかいろいろありますが、ツイスパソーダや蔦屋家電で売っているMOSAのソーダマルチは水だけでなくジュースやお酒に直接炭酸にできます。
ワインをスパークリングワインにしたり日本酒スパークリング、100%原液ハイボールなんかも作れます。
またガスカートリッジが小さいので高圧ガス保安法に縛られずにカートリッジを廃棄することができるのもメリットです。
TEKION LABでキンキンに冷やした水を注いで炭酸水を作りました。
ここからは時間勝負です。炭酸水がぬるくなる前にレモンサワーを完成させましょう!
冷やしたグラスを準備します。KINTOのグラスが保冷性と見た目と口当たりの良い飲み口を備えているのでおすすめです。丸氷をセットします。
なんてこった!入らない!
7cmの氷 is too big!!
like-it Ice Ball Makerには6cmのタイプもあるので、最終的に使うグラスのサイズを事前に確認しておきましょう…
自分の準備不足を悔やんでも仕方ない!こうしている間に炭酸水がぬるくなってしまうので、泣く泣く市販のロックアイスを使いました。
フルーツビネガーメーカーで作ったレモン酒を60cc。浸かっているレモンの輪切りを4枚ほど。氷少々。炭酸水を約200cc入れます。
レモンサワーの比率に関してはテレビ千鳥の「一番うめぇレモンサワーを作りたいんじゃ!!」でも観ると良いと思います。
最高のレモンサワー 実飲
さぁ、これがテクノロジーのちからだ!
最高のレモンサワーです。
酸味はほんのり、レモンの爽やかな香りが存在感たっぷりです。
皮は入れて大正解、キリッとした苦味が大人のレモンサワー感を醸し出しています。
またフルーツシュガーを使ったおかげでスッキリとした甘さで、飲み込んだ後の甘ったるさが全くありません。これならば料理の味を邪魔せず、かえって引き立ててくれるでしょう。
超おいしいです。テクノロジー最高です。
このレモンの輪切り部にお酒が染み込んでいるので、飲み進めるうちにそれが溶け出して少しずつ味が変化していきます。
普通のレモンサワーが氷が溶け出して薄くなるのとは違い、より深みのあるお酒に変わっていきます。
こんな美味しいレモンサワーを作り出してしまったので、レモンサワーにピッタリ合う料理も用意せねばなりません。
日頃からレモンサワーに対する情熱を感じる料理番組「男子ごはん」を凝視している私にとって、レモンサワーに合う料理を特定することは容易です。
象印マホービンの最新ホットプレートSTAN.を使って自家製餃子を作ります。
餃子こそレモンサワーと相乗効果を生み出す至高の料理。
今日、この日のために自家製餃子を作る練習を重ねてきたと言っても過言ではありません。
蒲田から生まれた極上の食べ物、羽根つき餃子を焼き、レモンサワーとマリアージュします。
最&高。
料理というのは「五原味」すなわち、甘み 塩味 酸味 苦味 うま味を同時に摂取するとより「美味しい」という体験ができると聞きます。
餃子に足りなかった酸味と苦味をレモンサワーが追って足すことにより、料理が完成するのであります。
圧倒的に最高のレモンサワー、こうなってくると止まりません。
どんどん飲みます。
どんどん飲みますが、出来上がったレモン酒の原液は360ccくらいです。
グビグビと飲み続けた結果、足りなくなりますよね…
あっという間に飲んじゃいますよね…
でも、大丈夫!
99.99(フォーナイン)うめぇ!!
テクノロジーは偉大です。*1
だいたいしんどいことはレモンサワーで解決しましょう。
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*1:99.99のクリアレモンはレモンサワーじゃなくてレモンハイだけど