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レビュー SONY ウォークマン NW-ZX300 聴いて音質や操作性やバランス接続を比較しました

待ちに待ったソニーの新型ウォークマン NW-ZX300を購入しました!

発売後の評判もすこぶる良いこのZX300が実際どんなものなのかレビューしていきます

なぜNW-ZX300を選んだのか

以前の記事に書いてきた通り、これまで私のポータブルオーディオ環境はiPhoneを軸にどうやって音質を向上するかという観点で強化をしてきました

 iPhoneが持つ操作性の絶対的な良さや、いつも手元にあるもので音楽生活を豊かにしてきたいと考えてのことです

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 これによってより楽しい音楽体験ができるようになりましたが、2つの不満がありました

1つはその携行性です

ポータブルアンプや2つのケーブルなど接続するものが増え、当然ポケットには入りませんしアンプとiPhoneを束ねるバンドによってiPhoneの操作自体に悪影響がでてきました

2つめはiPhoneの容量が圧迫されて音源が収録できなくなってきたことです

私の場合ハイレゾ音源よりはiTunesでCDリッピングしたALAC音源が主になるのですが、それでもアルバム100枚も納められなくなってしまいました

「今月のパワープッシュ」というプレイリストを月初に作って、それだけを持ち歩いている状況で、なんとも面倒な作業が発生していました

 

その不満を抱えた結果、やはり音楽再生専用のDAP(デジタルオーディオプレーヤー)が欲しいと考えるようになりました

 

iriver社のAKシリーズやONKYOのDP-X1A、 LUXURY & PRECISION L5 PRO、Cayin i5 、The BIT Opus#3 、Questyle Audio QP2R、FiiO X5 3rd gen、COWON PLENUEシリーズなどを色々と比較試聴をして、音質の変化はある程度感じ取れましたがいずれも操作性やサポート面での不安などを抱え購入には至りませんでした

 

そんな折、2016年発売のソニーの高級ウォークマンNW-WM1Aをお借りする機会があり、操作性も音質も非常に満足して「コレが欲しい!」と思うようになりました

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満足度が高い一方でネックになったのはNW-WM1Aの価格です

10万円オーバーという価格ですから、ポーンと買うにはそれなりの度胸と家庭内稟議を通す強力な交渉力が必要でした

 

NW-ZX300はそのWM1Aから少し価格を落として、またサイズもダウンさせたまさに「ポータブル」な再生環境を作れると知り、これは「買い」だろうと発表後すぐに予約をしたわけです

オーディオで視聴せず発売前に予約するなんて初めての経験でしたが、果たしてその結果はどうだったのでしょうか…

 

ウォークマンNW-ZX300を注文する前に振り返っておきたいこと

 NW-ZX300を導入するにあたって前提としてこのように考えています

  1. すでに気に入ったイヤホンやヘッドホンにたどり着いていること
  2. 室内のリスニングではなく屋外のリスニングに使うこと
  3. バランス接続を利用すること

 先ず、音の出口となるイヤホンやヘッドホンですでに自分の好みに合ったものを手に入れていることが大前提だと考えます

もし今スマホで音楽を聴いていてステップアップを目指しているのであれば、先ずはイヤホンやヘッドホンに投資した方が、同じ金額を投入した際の変化は大きいからです

金額だけで語るものではないですが、6万円であれば自分のよく聴く音源にあったイヤホンとケーブルを探すほうが幸せではないでしょうか

 

私はすでに自分のよく聴く邦楽パンクにあったイヤホンを見つけられているので、この点はクリアしていました

 

次に利用場所に関して、屋内で使うのであれば据え置きのDACやアンプに投資した方が幸せになりそうです

あくまでも通勤時などに使うもの、ポータブルオーディオとして選んでいます

 

最後にバランス接続で利用すること

バランス出力では左右の音を完全に分離し、グラウンドを介さずに音の信号を出力可能。ステレオ感に悪影響を与えるクロストーク(左右の信号の混信)を限りなく低減し、ノイズの少ない低歪で繊細なサウンドを再現します。 

 ソニー公式サイトより引用

飛躍的に伸びているBluetoothによるワイヤレスでポータブルオーディオを楽しむ、あるいは既存の3.5mmのイヤホンジャックを使ってアンバランス接続をするのであれば、NW-ZX300でなく、同じウォークマンのA40シリーズでも一定の満足は得られるのではないかと考えています(もちろんそれなりに違いはあるけれども)

 

バランス接続そのものが100%音質向上につながるかというとなんとも言えないところではありますが「流行」しているこのバランス接続を食わず嫌いで批難するのもカッコ悪いなという話です

4.4mm5極のケーブルは端子が高価ということもあり、さらに1万円~の投資が必要になってくることも念頭に置いておきましょう

 

さて、回りくどい前段はこのあたりでやめにして、早速レビューをしていきます

 

ウォークマン NW-ZX300 開封レビュー

早速箱から出していきます 箱が小さくてビックリしました

箱はあんまり高級感ないですね

昨今の中国からくるイヤホンなどはパッケージもスゴい豪華なのですが、この辺のシンプルさはパナソニックやシャープと同様にコストダウンを考えてのことかなと思います

まぁ、箱は普段使わないですしね

 

付属品は非常にシンプル

接続用のケーブルとイヤホンジャックに使うカバーのみです

ウォークマンは接続にウォークマン専用のWMポート用ケーブルを用いる必要があり、ここは汎用性の高いUSB-typeCにしてくれよ!と思うのは当然かと思います

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 ↓これを持っていればmicroUSB端子のケーブルが使えるので、1個あると便利です

ソニー SONY マイクロUSBプラグ変換アダプター ウォークマン用 WMP-NWM10

ソニー SONY マイクロUSBプラグ変換アダプター ウォークマン用 WMP-NWM10

 

 

では外観を観ていきます

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サイズは約57.3mm x 119.5mm x 14.8mm 約157g ちょうどギュッと握れるサイズです

NW-WM1Aと比べて圧倒的に小さくて軽いです

毎日持ち運ぶものとしてすごく良いですね

アルミ削り出しの筐体で、非常に所有欲が満たされる外観です

 

iPhoneと並べてみました

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流石に厚みは異なりますが、重さはほぼ同じで細長い感触です

またiPhoneSEや5s、ポータブルヘッドホンアンプのALO Rxとほぼ同じ横幅でした

 

 microSDカードのスロットは本体左側面

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microSDカードスロットは1個のみです

最近はmicroSDカードの大容量化が進んでいるので1個でも十分なのかもしれませんね

ちなみに私はmicroSDカードを通した音質が劣化していると感じる派なのでmicroSDカードは使いません

本体のメモリは64GBと全機種のNW-ZX100やZW-WM1Aから半減しているので、その点は若干不満もありますが、毎日64GB分 全ての音源を聴けるわけでもないので妥協できるとことかなと考えています

 

あとスロット開けて気がついたんですがマレーシア製なんですね

タイの洪水以後、地形的に天災のリスクが低く、インフラ整備が整っているペナンに投資をした結果だとのことです

 

物理キーは右側面部に集中しています

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音量のアップダウンが物理キーなのは非常に好ましいです

ノブ型、ダイヤル型のボリュームを採用しているDAPが多くありますが、意図せぬボリュームアップで耳を痛める可能性があり私は嫌厭しています

 

音量プラスのボタンと再生/一時停止のボタンに突起がついているのでポケットの中でも操作できました

 

続いて上部にはイヤホンジャックが2つ並んでいます ヘアライン加工がされていてかっこいいです

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左側が4.4mm5極のバランス端子入力、右側が通常の3.5mmのイヤホンジャックです

3.5mmもGND分離の4極端子を読むみたいなので、OPPOのHA-2SEなんかを使っている方はそのままケーブルが使えるかもしれませんね(私は試していません)

 

NW-WM1Z/WM1Aの価格.comの口コミでイヤホンジャックに遊びがあってグラつくみたいなものがありましたが、私のNW-ZX300ではそのような症状はありませんでした

 

そして前面です

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ZX300はシリーズ初のマットガラスを採用ということで「スベスベ」という表現がぴったりです

指紋はほぼ付きませんし、引っ掛かりもなく非常に気持ちよく画面に指を滑らすことが出来ます

「グレア」のピカピカとした画面に比べると発色は落ちますが、そもそも画像や映像を楽しむものではありませんので、これはこれで良いなと感じました

 

ただ落下時の画面保護などの観点から保護ガラスや保護フィルムを貼りたいのですが、操作性が変わってしまいそうで躊躇しています

ソニー純正の液晶保護シートPRF-NWZX300はマットらしいので、もし貼るとしたらこれかなと考えています

 

背面はNFCとウォークマンロゴが刻まれた滑り止めのマット加工が施されています

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机の上などで滑らないですし、握った時もこの加工のお陰でギュッと止まります

WM1Z/WM1Aの背面はシボ革加工だったので、それに比べると劣るなぁという感想ですが、このあたりでもコストダウンが図られているのでしょう

 

では見た目はこの辺にして、実際に聴いてみましょう!

 

NW-ZX300 音質はどうか?聴いてみてレビュー

 今回のNW-ZX300の音質レビューにあたって前提として

ZX300のエージング期間

先ずエージングの効果のあるないの話は別として、エージング時間は バランス接続で32時間 アンバランス接続で1時間という状況です

メーカーの担当者に伺った所、エージングはバランス・アンバランスそれぞれ200時間が推奨とのことでした

慣らし運転の度合いによって聴こえ方は変わるのかもしれませんが、過去に聴いた音を逐一覚えていられるような能力の良い耳と脳を持ち合わせていませんので、その点ご容赦願います

イヤホンとケーブル

視聴環境は以下の本体ZX300直挿しで聴きました

  • イヤホン:1216.ears 4FE(※Fitearの334に近い感じ)
  • バランスケーブル:Brise Audio UPG001Rh+
  • アンバランスケーブル:EFFECT AUDIO Thor Copper cable

バランスケーブルに選んだBrise Audio UPG001Rh+はアンバランスケーブルのEFFECT AUDIO Thor Copper cableよりかなり値段が高いです

ケーブル選びの際に1216.earsの4FE用のケーブルとしてEFFECT AUDIOよりBrise Audioが優れていたのですが予算オーバーのため見送ったもので、そもそもケーブルの線材・相性自体に差異がありますので、その点を踏まえた上で聴き比べをしています

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ZX300の音質設定

ZX300の音質設定に関してはこの部分で設定できます

 

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イコライザーはオフ

勝手に音域出力をいじるのはその曲を良く聴かせるためにミキシングしたエンジニアに失礼やろ!という精神論を持っているのでイコライザーは使いません

どうでもいい話ですが「イコライザーをいじったら音質が良くなった」は不適で、「イコライザーをいじったら自分の好みに合わせられた」が正だと思います

 

続いてDSEE HX

いわゆるアップサンプリング機能で、こちらはONにしています

私の場合はハイレゾ音源が配信されていないバンドの曲が主なので、ほとんどの音源はCDからリッピングしたALACです

これがアップサンプリングされるのであればと思いDSEE HX機能のあるウォークマンを選んだという側面もあります

 

ZX300はこのDSEE HXのタイプを男性ボーカルやパーカッションなどから選ぶことができますが、曲ごとに設定するのが面倒なのでスタンダードを選んでします

 

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低域の位相特性を伝統的なアナログアンプの特性に近づける「DCフェーズリニアライザー」と曲どうしの音量レベルを揃える「ダイナミックノーマライザー」はそれぞれOFFにしています

このあたりのON OFFの変化はいずれ検証したいと思います

楽曲・音源に関して

私の好きな音楽が2ビートでスネアが弾けまくるようなメロコアやメロディックパンクです

パンク以外の曲も聴いてレビューをしていきますが、音楽の好みは千差万別ですのでその点はお含みおきください

 

 以下はバランス接続でこれまでの再生環境と比べたイメージで書いていきます

 

GOOD4NOTHING 「IN MY EYS」 [ALAC]

先ずは大好きな グッフォから今年発売のNEW ALBAM『MERODIC-HOLIC』より


GOOD4NOTHING[IN MY EYES]MV

さやわかな風が吹き抜ける西海岸風メロディックパンク

彼ららしいツインボーカルの応酬とちょっとだけセンチメンタルなギターが心地よい1曲です

 

一聴しただけで確かな変化を感じ取れました

先ずはベース音、CD音源って基本的にはボーカルにフォーカスして作るもんだと思っていて、ベース音って集中しないと聴き取れないことが多いのですが、ベース音がくっきり浮かび上がってきました

それどころか弦を弾いている指が見えるような感覚です すごい

 

ドラムパートはスネアの音に変化を感じました

これまでが「タンッ」という警戒な音だったとしたら「タムッ」という感じに少し深く突き刺さっているようなイメージへ 存在感が増しました

 

もっとも変化を感じたのがギターの音で

もうこれ感覚で伝わるかわからないんですが、これまではジャカジャカ聴こえていた音に太い芯が生まれてギュンギュンいっているように増幅されているんですね、太い

よくライブのギターソロの時ってギタリストが前に出てきてプレイしますよね、あれ耳横へギターがやってきてかき鳴らしていくような感じ変わりました

 

一方ボーカルはあまり主張してこないように感じられました

キャパ200人くらいのライブハウスで聴いているようなイメージで、広大なステージで抜けていくような雰囲気ではなく、狭い場所でグイグイ引っ張られるような感覚でした

パンクに合いますね

FINLANDS 「恋の前」 [FLAC 96kHz/24bit]

続いて女性ボーカル聴いてみます


FINLANDS「恋の前」Music Video

 

塩入冬湖の声は人間の可聴域を超えた音が出ているのでハイレゾ音源で聴くべき

 

これ名言なので機会があったら是非引用してください

ということで意味の分からない声を発するで絶賛大注目の塩入冬湖が唄うFINLANDSの『LOVE』から「恋の前」を選曲

このアルバムは配信サイトOTOTOYで別マスターで録音されたハイレゾ版が配信されていて、さらにCDで買うより600円も安い!手間はかかっているはずなのに、こういう売り方すごく好感が持てます

 

さてバランス接続で聴いてみます

もともとFINLANDSってボーカルに異常な特徴がある割に各パートを上手くミキシングしていてギターやベースの主張も上手くバランスとってあるんですが、それがより強調されたようなイメージでした

特に2本のギターのバランスがとても良くなりました

「ギターを弾いている」→「ギターを掻き鳴らしている」くらいのパワーアップなのですが、それぞれ輪郭がビシっと決まっているのでカッコよさも増幅されました

 

ただやはりグッフォと同じく 頭内に届く各パートの位置が近く、狭いステージで演奏しているイメージでした

 

気になる塩入冬湖の声ですが、あの独特の「キュゥッ」って言う部分の最高域が気のせいか前より出ているような気がしました(これは若干プラセボっぽいけど)

HEY-SMITH 「Let It Punk」[ AAC320kbs]


HEY-SMITH - Let It Punk (Music Video)

 

HE-SMITHの2015年にメンバーが入れ替わってから初となるシングル曲 Let It Punk

猪狩さんがメインボーカルになるパターンで、もう曲名のとおりにパンクってめっちゃ楽しいぜ!ということだけをシンプルに唄った名曲

ヘイスミの中では普段何曲か原案を持ち寄ってからどの楽曲を使うか決めていくらしいのですが、この曲だけは猪狩さんが「もうコレでいくから」と最初から言って持ってきたらしいです

不肖なことにCDを買わずにiTunesStoreからDLしたためAACです

その他のヘイスミの楽曲に比べても音がいまいちに感じていたので、DSEE HXの効果が試されるのでは?と選びました

 

どうでもいい話ですが、このPVから猪狩さん髪切ってますけどすげぇ格好良くて私的男前アーティストランキング現時点1位に輝いております

 

さて聴いてみました

そう!そう!こういうヘイスミが聴きたかったんだよ!と思わず喝采です

イントロからハイハットの響きが気持ちよく出ていて、バスドラのリズムが左右にズンズン走っていくのが目の前に拡がるイメージに

ブリッジ部分の3人のテナーサックス・トロンボーン・トランペットの輪郭がくっきりと主張してくるようになりました DSEE HX効いてますね

ただやはりステージはスゴい狭く感じました

木村カエラ 「TODAY IS A NEW DAY(Live) [AAC320kbs]


TODAY IS A NEW DAY / 木村カエラ

 

貼り付けた動画は伝説の下北沢SHELTERのですが、聴いているのは昭和女子大学ホールで開催されたクリスマスLIVEの音源です(すごく良いライブでしたよ)

この時のライブは全楽曲のアレンジが変更されていて、ギターサウンドだったTODAY IS A NEW DAYになんとストリングスが編成されていて、ヒイズミマサユ機のピアノと合わせて伸びやかに拡がっていく名曲です

蛇足ですがこの曲、あの時のステージでストリングス隊は向かって右上に居たと記憶しているんですど、左から聴こえるようにアレンジされてます

 

ということで聴いてみます

イントロがストリングスとベースなんですけど、このベースが「ベンベン」と主張してきてスゴい ヴァイオリンとチェロも「ギュッギュ」と芯の太い音に変わりました

カエラの声も息遣いを感じられるほど明瞭でステージでマイクを握っている姿が眼前に現れるような素晴らしさがありました

 

やはり広大なステージのイメージはあまり感じませんが、この曲以外もライブ盤全編に渡ってボーカル以外の楽器それぞれが活き活きと奏でられてくるような音楽体験ができました

ライブ盤なので、曲終わりの拍手なんかも含まれてくるんですけど雨だれのように一人ひとりの手の音が「見える」ような感覚を得て鳥肌が立ちました

このアルバムは配信限定でハイレゾ版もあるので是非

 

ZX300 バランス接続とアンバランス接続での聴き比べ

 ではZX300のバランス接続とアンバランス接続で比較をしていきます

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前述の通り、すでにケーブル品質の段階でアンバランス接続がハンディを背負っていますので、その前提での感想文です

ついでなのでiPhone6sの直挿しと、iPhone6s+AudioQuest Dragonfly Blackとの組み合わせとも比較してみました(ケーブルは同じくEFFECT AudioのThor Copper cableです)

SHANK 「Set the Fire」[ALAC]


SHANK -Set the fire- 【Official Video】

長崎が産んだ釣り人メロコアバンドSHANKのライブの定番曲「Set the Fire」

美しいイントロから始まってその後はメロコアらしいスピード感と疾走感が溢れる名曲です

 

先ずはiPhone6sの直挿しから

私はiPhoneの直挿しそんなに悪くないと思っているんですよ

あんまり情報量が多いと聴き疲れをしますので(特にパンクは)あっさりと聴けるiPhoneも割りと好きです

聴いてみるとSHANKらしいスピード感をしっかり体感できてそれはそれで悪くない印象です

 

次にiPhone6sにDragonfly Blackを足していきます

以前の記事にも書いた通り、この1万円くらいのDACを足すだけでiPhoneの音質はかならパワーアップして「濃い」音に変わっていきます 当然これもアリ

 

続いてZX300のアンバランス接続を

試した4つのパターンの中ではZX300のアンバランス接続がもっとも明瞭な聴こえ方をしました

SHANKは3ピースのバンドですが、ミキシングでそれぞれに配置された楽器やボーカルが際立っていて、なるほど専用DAPならではの高品質なキレイな音だなと感じました

一方で各パートの音の濃さだったり響きだったりはDragonfly Blackのほうが勝っている部分もありました

 

最後にバランス接続です

もうひたすら「太い」です

松崎さんのギターはギュインギュイン言い出すし、池本さんの叩くスネアが「それスティック鉄製やろ?」みたいな感じで太く聞こえます

当然ケーブル品質の違いはあるのですが、ここまで違うのはビックリしました

 良い悪いは好みの問題ですね

04 Limited Sazabys 「Squall」[ALAC]

みんな大好きフォーリミのNEW シングルからSquallです


04 Limited Sazabys「Squall」(Official Music Video)

私はKOUHEIくんのドラムがとても好きなんですが、ご本人は「メロディックな部分を活かすバンドなのでボーカルを引き立たせるためドラムはシンプルにしている」とのこと

もっと目立っていいと思います

 

フォーリミのSquallに関して言うと、結構iPhone直挿しがいい音出していてビックリしました

彼らのリスナーの多くが中高大学生くらいなので、使っているDAPがiPhoneが1番多いわけで、それに合わせたミキシングをしているのかもしれませんね それもまたプロの仕事だなぁと

 

気になるZX300のバランス接続に変えてみます

やはり情報量と音の濃さ・太さは圧倒的

特にHIROKAZくんのギターの存在感がグッと増してきて今迄聴いていたキャッチーなフォーリミサウンドがグッと厚みを増してきてイイ感じです

一方でGENくんのボーカルはそこまで伸びてこない印象でした

ウォークマンのNW-ZX300の操作性や使い勝手

音質以外の面を観てみます

先ずは特徴的なマットガラスに関しては、前述の通りスベスベと滑って気持ちよくタッチパネルの感度も良好です

 

選曲もライブラリの画面で右側のスクロールバーを長押しするとアルファベット&50音を素早く検索できますし、「リリース年」の絞込ができるのが個人的にツボ

一点だけ、楽曲から「戻る」を選択した時に曲目やアーティスト順への復帰がややモッサリとしていて若干のストレスを感じました

スマホよりは劣るもののZX300の操作性に関しては現時点で他社のDAPより直感的かつ快適に使えるのではないでしょうか

 

本体むかって右側の物理ボタンも上手く作ってあり良好です

使ってみて最も頻繁に推したのが電源ボタンでした

画面スリーブ解除のために押すので、もうちょっと大きなボタンでもいいかなというところです(画面スリーブまでの時間は設定で変えられるので、その調整で頻度を下げていくしかないかな)

 

まとめ ウォークマンNW-ZX300はこんな方にオススメ

私の環境下で新型ウォークマン NW-ZX300を色々と使って聴いてみて、こんな方にピッタリのDAPなのではないかなと感じました

  1. 持ち運べる小さいサイズの音楽専用機が欲しい
  2. お気に入りのイヤホンやヘッドホンをすでに持っている
  3. 4.4mm5極のバランス接続用のケーブルを買う気がある(すでに持っている)
  4. 繊細な音表現より濃い音楽が好きだ
  5. 音源は圧縮音源の方が多い
  6. ボーカルの「声」より演奏を含めた「曲」が好きだ
  7. スマホレベルまでとは言わないが操作性も重要

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ウォークマンNW-ZX300は、NW-WM1Z/WM1Aが発売されてから欲しいけれど値段が高いし大きいよなぁと思っていたユーザーには背中を押してくれる絶妙な音質&価格帯でリリースされました

WM1Aを使った時にはスペックが高すぎて音源がついてきていない感があったのですが、私の好きな邦楽パンクがぴったりハマる「丁度良い」DAPでした

例えばハイハットを止めた瞬間の動きだったり、ベースを弾く指の動きだったり、楽器を弾いている様が目の前に浮かんでくるような音楽体験を得られました

買って良かったです

 

逆に打ち込み音源がメインの楽曲はこういうDAP使ってもあまり恩恵が得られないかもしれませんね

価格帯としてもライバルになるだろうiriverのAK70 MkⅡとは出る音が全く違うみたいなので、ご自分の好きなジャンルの好みに合わせて試聴してみるのがオススメです

あ、あとZX300ぜんぜん発熱しないのでAKとかFiioとかでカイロ状態のDAPに辟易しているかたはZX300おすすめですよ

 

もっぱら現在の悩みのタネは4.4mm5極のバランスケーブルです

用意したBrise Audio UPG001Rh+が初期不良のため修理or返品になる模様

音は気に入ったのですが、外で装着するのが憚れる凄まじい装着感の悪さ…

あの取り回しが悪いで苦労したEFFECT AUDIO Thor Copper cableがとても柔らかく使いやすく感じる始末でして、これは音質を犠牲にしても細めのflex001なんかを選ばないと難しいかなぁと悩んでいる所です

今は選択肢も少なく値段も高い4.4mmのケーブルですが、ZX300がヒットして他のメーカーにも波及していけば手頃な値段で購入できるようになるかもしれませんね

 

以下おまけで、別記事にしてもいいじゃないか的なZX300のその他あれこれ

 Macユーザーのためのウォークマンへの曲転送の仕方

ちまたではウォークマンへの新しい管理アプリMusic Center for PCが使いにくいだなんだという話になっておりますが、Macユーザーはそもそも昔から管理アプリ使えませんから別の手段を用いることになります

 

曲の転送に関しては、ウォークマンをMac本体にUSBで接続した後にウォークマン内の「Music」フォルダにiTunesからアルバムなりなんなりをドラッグ・アンド・ドロップすればいいだけなのですが、これだとアルバムアートワークが移行したりしなかったりします(iTunesで自動取得したアルバムアートワークは全く移行しません)

 

ここはただMacからウォークマンへ転送するアプリ「Content Transfer」を使えばアートワークや登録した歌詞なんかも一緒に転送されます

ウォークマンを接続してContent Transferを立ち上げてiTunesからドラッグ・アンド・ドロップもしくは、指定のフォルダ内の音源を同期みたいなこともできますので、このアプリを使うのが最適でしょう

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ウォークマンZX300のスクリーンショットの撮り方

おまけで、このブログにも使っているスクショの撮り方はいたって簡単

スクリーンショットを撮りたい画面で、本体右側の物理キー電源ボタンを1回押して画面を消します その後音量ボタンのマイナス、音量ボタンのプラスを順に押して、最後に電源ボタンを画面が表示されるまで長押しします

電源ボタン→音量マイナス→音量プラス→電源ボタン(長押し)

 

これで本体にスクリーンショットのフォルダができて画像が保存されます

なおPCに接続しないとこの画像を吸い出せないので、その点はご注意を

 

高域が◯◯~音場の広がりが◯◯~とかいうオーディオのレビューっぽい単語を極力排除した、ロッキンオンの1万字インタビューじゃありませんが1万字を超える長いレビューになってしました

この記事を読んでくれたあなたがより良く音楽を楽しめるために、DAP選びの役に少しでも立てていれば幸いです

 

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