iPhoneにアンプやらDACやらを繋いで生活しはじめて、衣替えを迎えると困ったことになってきました
ポケットが減って、この分厚いガジェットさんを持ち歩くのが困難!
というわけで、音楽を聞くのはiPhoneで良くね?と言ってはばからなかった私ですが、突然のDAP欲しい欲しい病に冒されました
DAP~DAPとうわ言のように騒いでは、仕事帰りに試聴に向かう毎日
その様子を見かねたのか、「2週間ほど貸してやんよ」と試聴機をお借りすることとなりました
やってきたのがコレ
SONY Walkman NW-WM1A
昨年デビューした高級ウォークマンの片割れ
発売から半年以上経っているにも関わらず頻繁に品切れしている模様(もともと在庫をあまり持たないので納期がかかるメーカーですが)
いままで否定的な意見も多かったZXシリーズと比べて、高評価のようです
早速、使ってみました
サイド(右側)
サイドには物理ボタンが付いていて、おおよそココで操作可能でした
再生/停止ボタンにポッチがついているので、ポケットの中などでも操作しやすいのが◎
ボリュームもダイヤル式だと意図しない大音量になってしまうことがありますが、WM1Aはボタン式なので安心でした
※左側にはホールドスイッチついてます
上部
上部はイヤホンジャック
3.5mmの普通のイヤホンジャックと、4.4mm5極のバランス端子用ジャックの2箇所
※ジャックカバーも付属しているので、使わない方の端子は蓋してホコリの混入を防げます
周りが金メッキかな?処理されているだけでも高級感がでてニンマリですね
私はバランス接続に関しては、2つの理由であまり良い印象を持っていません
バランス接続をした際に、いわゆる「音場」や「空間の広がり」に変化が起きてくると思うのですが、それが音楽家たちが望んでミキシングした内容と変わってしまうのではないかということがひとつ
もうひとつは、このWM1Aもそうですが「バランス接続でこそ真価が発揮される!」みたいなDAPを作るのであれば、そもそも3.5mmのステレオジャック外しちゃえばいいと思うんですよね
両方つけると設計も大変だろうし
カメラみたいに、ボディのみとレンズキットならぬバランス接続キットを用意すればいいのになぁと願っています(コストかかるけどね)
というわけで今回はWM1Aをお借りする際に、うっかりバランスケーブルをお借りし忘れてしまったというお茶目な理由も加えて、シングルエンドの3.5mmのみで試聴しています
背面
背面はシボ加工のレザーが貼られているんですけど、これがもうすこぶるいいんです!
ツルッツルの机の上でも滑らないし、握ったら手にピタッと吸い付いてくるし
この「滑らない」ということは大きな価値だなと感じました
他のDAPだと、背面だけピカピカの加工しているのが多い気がするんですけど、このレザー貼り他のメーカーも真似したらいいと思う(レザーをシール加工して貼ればいいか)
底面
底部分はmicroSDカードスロットと、いわゆるウォークマンポート
microSDスロットは、SONYだけあってちょっとデジカメっぽい感じで個人的には好きです
microSDカード使うとあんまり音良くないので個人的には内蔵メモリが大きい方が好みです その点でもWM1Aは128GBあるのでちょっとうれしいです
ウォークマン専用ケーブル
いまさらどうしようもないと思うんですが、どこかのタイミングでウォークマンもUSB typeCケーブルが使えるようにならないかなと
Lightningしかり、ユーザーにとって良い選択になっているとは思えません
ウォークマン NW-WM1Aが他のDAPと違う所
色んなDAPを触ってみたり試聴してみたりして、ウォークマンと他のDAPを比較してと違うなというところ
- フルデジタルアンプを使ってる
- 再生時間が恐ろしく長い(11~33時間 とにかく長い)
- DSEE HXでハイレゾじゃない楽曲もアップサンプリングされる
- 設定でかなり細かいところまでいじれる
新しいDAPが発表されると、まずはスペックを確認して、DACは何を使ってて…とかなるんですが、ウォークマン、オンリーワン過ぎて比較できません
SONY独自の機能「DSEE HX」もアプローチとしてすごくいいと思うんですよね
圧縮音源をアップサンプリングする機能「DSEE HX」
私がiPhoneで音楽聴いているのも、iAudioGateのアップサンプリングが好きだからという理由ですから
FLACもDSDも自分が好きなバンドの曲なんて配信されていないのがほとんどですから、CDからリッピングした音源を最上級に聞かせてくれる環境が私にとってベストだと考えています
操作性もファームアップ後はすこぶる良いようで、普段iPhoneでキビキビ操作している私でも、何のひっかかりもなく「使いやすい」と思えるものでした
普段スマホを使っていると、どのDAPを触ってみても操作にもたつきがあってゲンナリするのですが、WM1Aではストレスは全然ないですね
NW-WM1Aの音質レビュー&iPhoneの環境と比較
ではいよいよ曲を聴いていきます!
今回お借りした機体は、236時間ほど鳴らし済(これも通算時間がちゃんとわかる)でした
200時間以上のエージングを推奨とありましたのでが、エージングなんてもんがホントに効果があるのだとすれば、その慣らし運転をしてから出荷すべきだと思います
iPhoneと音質を比較してみました
試聴機には30曲くらいかなハイレゾ音源がプリセットされていました
手持ちの楽曲とかぶっているものもありましたので、せっかくなのでiPhoneにDACやらアンプやらつなげた状態と比較試聴してみました
イヤホンはいつもどおり1216.earsの4FE
あとヘッドホンはついでにお借りしているMDR-Z7を使っています
先ずはマイ・ケミカル・ロマンスの「Welcom to the Black Parade」
もう10年前の楽曲ですってよ…
いやはや、すげぇ何だこれもうウォークマンNW-WM1Aすごいナニコレ欲しい
マイケミ変態だろこれ
なんかとてつもない音楽体験をしてしまったという感じです
ちょっと言語化するのが難しいですが、今迄きいていたWelcom to the Black Paradeが1だとすると20くらいです
続いてフレデリックの出世作「オドループ」
中毒系の大ヒットソングです あとMVの髪の長い子がすごくかわいいです
あんま変わんないな、ちょっと低域がシッカリでてくるくらいであんま変わんない印象
続いてカエラの「向日葵」
映画「バースデーカード」めっちゃ泣けるからみんな見たほうが良いよの「向日葵」です
プリセットしてくれてありがとうSONYさん 良い曲作ってくれてありがとう岸田繁
これもあんまり変わんない感じ 音数も少ないし、カエラの声もストレートなのでよくある「女性ボーカルの艶が~」みたいなのはあまり感じ取れませんでした
とかなんとか「変わる」「あんま変わんない」とかブツブツ言いながら、サンプルで入っていたハイレゾ曲を手当たり次第に聴いてみました
JAZZ、クラシック、映画のサントラ的なやつ(洋画)、洋楽全般に関して言うと
もうすごい良くてビックリしました こんな音楽体験をポータブルオーディオ環境で聴いたことない!とものすごく興奮しました
一方で邦楽は、手嶌葵さんの「Over The Rainbow」が良かったくらいで、もちろんiPhoneで聴いているよりは骨太でギュッとした良いサウンドなんですけど、そこまで感動がないというか
これ、多分ソースが良くないと真価を発揮できないタイプのDAPなんじゃないかと
プリセット以外でも自分の好きな曲をいくつか入れて入れて聴いてみました
ちなみに楽曲の転送も、PCにウォークマンをUSB接続して、iTunesからアルバムをぽいぽいっとドラッグアンドドロップするだけなので楽ちんです
POTの2nd miniアルバム『GEMME』から「SYAKUNETSU BEAT」
今週のお題「私の『夏うた』」
もうこれ絶対ブレイクするやろ!(もうしてるか!)
ご機嫌キャッチーメロディックパンクPOTの最新曲はこの夏にピッタリ
メロディックパンクの中ではギターが目立っていて、ドラムがやや控えめな印象のPOTです
このギターがギュインギュイン主張が激しくなってきて骨太骨太
普段はスネアとハイハットを活かすような構成で聴いているので、新鮮な感じでした
SHANKとかフォーリミとかよく聴いているメロコア・メロディックパンクをいくつか聴きましたが、同じような印象でちょっとギターが太くなってギュッと詰まった印象でした
もちろんすごく良く聴けて楽しいのですが最初のマイケミのインパクトが強すぎて…
カエラ以外の女性ボーカルも聴いてみようってことで
緑黄色社会の『Nice to meet you??』から「またね」
多分本人はルックスの話されるの嫌だと思うけど、天が二物与えちゃった好例だと思う緑黄色社会の長屋さんの声
「またね」のスタート00秒のブレス、これはWM1Aで「やばいゾクゾクする」状態になりました
手嶌葵さんもそうですが、声に特徴のあるボーカルは合いそうでした
※この曲、YouTubeとCD音源だと天地の差あるのでみんなCD買おうね
ポタアンとつなげて使ってみました
ポタアンにつなげたらどうなるべやとALO audio Rxを繋いで聴いてみました
こちらもいろんなジャンルを視聴してみましたが、一気にRxっぽい音に変化して金属の響きみたいなものは澄んできた一方でWM1Aの骨太な音が消え去ってしまいました
フルデジタルアンプにアナログのポタアンはいらんのじゃ!ということか、他のアンプは試していませんが、単体でも十分に楽しめるDAPかなと感じました
NW-WM1Aを使ってみて まとめ
iPhoneで良くね?とiPhoneの音質向上を目指して色々買い足してきた私ですが、
WM1Aはシンプルに「欲しい!」と思ったDAPでした
操作性が非常に良くて、再生時間も長く
単体で素晴らしい音楽体験ができる1台だと思います
AKとか他のDAPも色々試聴しましたが、WM1Aはその中でも選びたいDAPだと感じました
一方で、ハイレゾか否かではないですが、楽曲そのものの録音状態やミキシングによってポテンシャルが活かしきれないのではという印象も持ちました
邦楽がダメで洋楽が良いってことを言いたいわけじゃなくて、WM1Aを使わなくても楽しめるタイプの楽曲が好みの私には、このDAPはちょっと分不相応かなと(とはいえ5万円くらいだったら欲しいけど…)
夏のお出かけのお供に、単体で使えるDAPが早く欲しいのですが、まだまだ悩む日々が続きそうです
↓結局NW-ZX300を買いました