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間違えだらけの加湿器選び方 「湿度60%」はウソっぱち

日頃秋めいて来て朝晩は冷え込むし、湿度計はだんだん低い値を示すようになりました。

「乾燥してきたなぁ」と感じるのですが、そもそも人間は湿度を感知できないらしく、なんとなく喉がイガイガするとか、洗顔後にカピカピするなどを感じた時に「湿度が下がっているかもしれない」と認知するのだそうです。

加えて天気予報やらで湿度の表示が出て「今日は乾燥しています!」というセリフが流れてくるので、慌てて「加湿しないと風邪引いちゃう!」といった防御反応をするのだそうです。

 

肌では湿度を感知できないとはいえ、適切な湿度をコントロールするために加湿器を導入するのは健康管理の上で大事なことです。我が家も3台の加湿器が活躍しています。

 

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この時期に見かける加湿器の買い方や加湿器の選び方関係の多くのブログの中で、見当違いなことが書いてあります。どこかで拾ってきた切り貼りの文章なのでしょう。

それらの記事はまったくもって役に立たないので、加湿器を新調しようと考えている方、是非この記事最後までご確認ください。

 

 「湿度60%」はウソっぱち 適正湿度は別にある

湿度が低いとウィルスが活発になってしまうというのは納得できるのですが、「ウィルスを抑制するために湿度60%以上にしましょう!」みたいなことを言っているブログやテレビのミニコーナーが本当に多くてゲンナリします。

彼らの言う「湿度」が「相対湿度」の話をしているとしたら大きな間違いです。

 

屋外の乾燥対策はマスクする以外は雨でも降らすしかないので、ここで言う乾燥対策や加湿器の導入は「家庭の室内」という前提でいうと、湿度は室温によって変化するので、湿度(%)で語るのはそもそも間違いです。

 

空気中の水分量が同じ(絶対湿度)でも、室温が変化すれば空気中に含むことのできる水分量が変化するので、湿度が変わります。

  • 室温が上がれば、湿度は下がり
  • 室温が下がれば、湿度は上がります

お出掛けから帰宅してすぐに暖房をつける→するとみるみるうちに湿度計が示す数字が下がっていくなんてことはよくあります。

 

ようするに、室温によって目標とする湿度が変わってくるのです。

 

↓こんな感じね

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出典:ダイキンのなんかのパンフレット

 

価格.comの口コミなどで、「湿度が40%までしかあがらない!不良品だ」→「スチーム式がオススメです!」みたいなことが書いてありますが、まったくもって見当違いなことがわかると思います。

 

適正な湿度が保てているかは室温と湿度を両方見られる温湿度計を使うと分かりやすいです。

 ↓こういった温湿度計です ブルーのゾーンに入らないように加湿すればOKです。

ドリテック(dretec) 熱中症・インフルエンザ警告温湿度計 O-311WT

ドリテック(dretec) 熱中症・インフルエンザ警告温湿度計 O-311WT

 

 

暖房を使ってガンガン部屋を暖めているのに湿度表示が60%になるまで過加湿をした場合、結露やカビのリスクも増えます。

加湿器に必要な要素は湿度を60%まで上げることではなく、適正な湿度にコントロールしてくれる機能です。

 

4つの方式のメリット・デメリットなんてあてにならない

加湿器には超音波式・気化式・スチーム式・ハイブリッド式があって、それぞれのメリット・デメリットは… というあまりにも使い古された加湿器の選び方がありますが、これもあてになりません。

 

結論:方式の違いではなく、機種ごとの違いと使う人のライフスタイル次第

 

例えば、超音波式だと雑菌が…とよくありますが、このシーズンに1日以上の水が使い切れないほど巨大なタンクを持つ超音波式加湿器なんてあります?

確かに超音波によってカルキが飛んで雑菌が繁殖しやすいというのはあるかもしれませんが、そこまで気にするレベルじゃないと思うし、部屋干しとか濡れたタオルとかの方がよっぽど雑菌撒き散らしていると思います。(抗菌フィルター付きの機種を選べばなお安心です)

 

ロングヒットのアピックスのSHIZUKUなど、デザインで加湿器を選ぶ場合は超音波式が多いですよね。

水を継ぎ足し継ぎ足しで補充しないで、使い切ればデメリットはそれほど気にならないのでは。

 

 

スチーム式でも過加湿にならないように湿度設定(これもそもそもおかしいけど)できる機種もあります。

世の中は象印の加湿器が人気ですが、三菱重工の加湿器、roomistなんかがおすすめです。

 

 

 

スチーム式は熱い蒸気が危険…とかいうのであればコロナのロータリー方式という選択肢もあります。(確か元々は日立の加湿器がこれだったはず)

 

部屋が広いのなら大容量のを選ぶと良いです。

 ナカトミの加湿器はタンクが2つあり、オフィスや店舗などの利用におすすめです。

 

このように加湿器の加湿方式が何か自体が優劣を比べる関係ではありません。

加湿する環境やライフスタイルの中で湿度に対してどういう問題がはらんでいて、それを満たす加湿器が何か?という問いから適切な加湿器が選べるものだと思います。

なので万能なおすすめ加湿器なんてありません。

 

 我が家の場合は「狭い」という問題を抱えていたので、省スペースを実現できる加湿器を選びました。

①1台2役で加湿もしてくれる加湿空気清浄機をメインに

②補助として卓上タイプの小さいもの(この前買ったプラマイゼロ)

方式はどうだっていいのです。

 

 

それでもどの加湿器が良いかわからないという方には加湿器のタンクに水を入れるという家事労働が発生するので、水タンクがでかい加湿器がおすすめです。

また最近は水タンクを外さずに上部から直接注水できるタイプの加湿器があります。

これも手間が減って良い加湿器なのでおすすめします。

 ↓こんなタイプ

 

 

さて加湿器を探しているあなたが変な情報や口コミやこのブログに騙されず、自分にあった加湿器を選ばれることを心から、そう心からお祈り申し上げます。

 

テレワーク用にUSB加湿器の記事も書いたのでこちらもどうぞ

www.gajumaru.tokyo