国内新興メーカーとして完全ワイヤレスイヤホンの黎明期から頑張っているAVIOTから、TE-D01mのイメージキャラクターとして販促に加わっていた木村カエラとのコラボモデル AVIOT × KAELA KIMURA TE-D01m-ela が発売されました。
普段は音質重視でイヤホンやらなんやら買い揃えていますが、Circle会員としての使命感で購入しました。
3週間ほど使ってみたのでレビューしていきます。
AVIOT × KAELA KIMURA TE-D01m-ela の基本スペックおさらい
AVIOTのイヤホンはラインナップからどれがフラッグシップモデルかわからない、機能の有無と価格の相関がよくわからないのですが、
TE-D01mは2021年7月18日現在3番目に新しい機種です。
IPX4の防滴性能、外音取り込み、アクティブノイズキャンセリング、apt-X Adactiveを搭載した、欲しい機能はほぼ揃っているタイプのTWSです。
基本仕様 | |
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ドライバー | φ6mmダイナミック型 |
感度 | 93±3db |
インピーダンス | 16Ω |
最大入力 | DC5V/500mA(Max) |
通話用内蔵マイク | Qualcomm® cVc8.0ノイズキャンセリング |
バッテリー容量 | イヤホン片耳50mAh/ケース550mAh |
最大通話時間 | 6時間 |
最大連続再生時間 | 10時間 |
イヤホン本体 充電時間 | 約1.5時間 |
充電ポート | USB Type C |
防水規格 | IPX4 |
Bluetooth仕様 | |
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Bluetooth version | 5.2 |
Bluetoothマルチペアリング | 4デバイス |
対応コーデック | AAC,SBC,Qualcomm® aptX™ ,Qualcomm® aptX™ Adaptive |
対応プロファイル | A2DP,HFP,HSP,AVRCP |
このTE-D01mを元に音質を別チューニングして、その他もろもろの要素を加えたのが AVIOT × KAELA KIMURA TE-D01m-elaというわけです。
TE-D01mが13,750円(税込)に対してTE-D01m-elaが14,960円(税込)と僅かな差額で手に入れられるのは好感触でした。
余談、これまでも石野卓球モデル、凛として時雨モデル、ヤバTモデルなどレコードレーベルの垣根が全く無いのがAVIOTの面白いところですね。SONYだったらSONYレーベルだけですもん。
AVIOT × KAELA KIMURA TE-D01m-ela の外観・付属品
先ずAVIOT × KAELA KIMURA TE-D01m-elaの外観や付属品から観ていきます
外箱がもうかわいい。
イヤホンを取り出した後も何かに使いたいと思ったものの、何も使えなさそう。
SONYのWF-1000XM4なんかはパッケージが環境に配慮したものに変更になりましたが、「プラスチックを使わない」という方向とは別に「別の用途として使える」のも支持される包装のカタチだと考えています。実家で煎餅缶とか白い恋人の缶とか再利用されていたのを思い出しました。
本体・充電ケース・ポーチとあとはUSB Type-Cのケーブルが1本、イヤーピースはオレンジのものと半透明クリアタイプがSML各1セット付属しています。
ポーチがギンギラギンでめちゃくちゃかわいいですね。
本体カラーはメタリック調で珍しいです。
R側はAVIOTのロゴ、L側はカエラちゃんデザインの宇宙人マークが付いています。
日本人の耳にあった形状を研究されているとのことで装着感はすこぶるよいです。
充電ケースはスケルトンタイプとこちらも非常に珍しいカラーリング。
蓋上部にはカエラちゃんのイラスト入。
イヤホンを含めても53gと非常に軽く、非常にコンパクトです。
小さいカバンが流行っているので、邪魔にならない良い仕様です。
本体・ケース・付属品の見た目のインパクトはかなり強く、わずか1,200円のプラスと考えると非常に満足度が高いです。
AVIOT × KAELA KIMURA TE-D01m-ela の音質・機能
肝心の音質やノイズキャンセリングなどの機能をチェックしていきます。
iPhoneとのSBC接続、ウォークマンNW-ZX300とaptX接続、PCでも接続して検証しました。
先ずはスマホで専用アプリ AVIOT SOUND XXXをDLして接続します。
コラボモデル専用の画面まで用意されていて非常に作りが細かいです。
ファームウェアのアップデートはもちろん、本体タッチ時のアクションを変更したり、イコライザーもこのアプリからのみ設定ができます。
AVIOT × 木村カエラ TE-D01m-elaの音質チェック
イコライザーを使わないノーマルな状態で音質をチェックしていきます。
いつもどおり、Suspended4thのストラトキャスターシーサイドやFINLANDSの楽曲などで評価しています。
音質を文字にすると、
全体的に線が細く丁寧に鳴るイメージ。
ギターやボーカルの中域はスッキリしていてやや前がかり、ベースやバスドラは存在感少なく引っ込み気味。
ハイハットなどの高域は刺さらず伸びず嫌味がありません。
サウンドステージはギュッと狭いです。
いわゆる解像度があまり高くないので聴こえない音・楽器がありました。
残響感があるのが面白く、ディストーションが効いた曲にも合うし、近代的なヒップホップの打ち込み系も無理に低音が響いてこずにまろやかに広がるのが好感触です。
ボーカル中心の楽曲を聴くには悪くない選択肢ですが、音質を追い求めるのはちょっと酷ですが、高音が刺さったり低音が気持ち悪かったがなく、スッキリと聞きやすいのは悪くないと感じます。
とにかく高音質で聴きたいというニーズにはそぐわないものの、Youtubeなどの動画視聴のようなカジュアルな用途には必要十分です。
zoomやTeamsでのオンライン会議にも使ってみました。
こちらも話す側・聞く側双方問題なく使用できました。
AVIOT × 木村カエラ TE-D01m-elaのノイズキャンセリングと外音取り込みをチェック
TE-D01m-elaのノイズキャンセリング機能は、公式が自身で言っているように「マイルド」です。
室内のエアコンの音がちょっと小さくなったかなと感じる程度で、例えばこの記事を書いている打鍵音はハッキリ聞こえています。
電車内では駆動音は消せませんが、小さくなったことはハッキリわかるレベルのノイズキャンセリングです。
SONYのWH-1000XM4やWF-1000XM4のノイズキャンセリングは外出先で使うと音が消えすぎて怖いほどなので、ノイズキャンセリング特有の圧迫感が苦手な方や、まぁちょっと雑音減れば良いよくらいの期待値であれば本機の機能はそこまで悪くないです。
外音取り込みはマイクで拾った外部音をイヤホンから流すのと同時に再生音そのもののボリュームを下げるタイプです。もちろんもSONYのWF-1000XM4などと比べてしまうと見劣りしますが、会話はできるレベルではあります。
業務中に話しかけられたらすぐに応答できるのような用途としては使えそうです。
AVIOT × KAELA KIMURA TE-D01m-ela 最強の機能
TE-D01m-elaは当然より高価なイヤホンに比べて不足する部分があるものの、本機にしかなし得ない機能が搭載されています。
そう、音声ガイドがカエラちゃんなんですね。はい。
アプリで「宇宙人風」「人間声」のどちらかで本機オリジナルの音声ガイドが切り替えられます。
音声ガイド一覧がどこにもなかったので、私が探した限り下記のアクションで音声ガイドが流れます。
アクション | 音声ガイド |
充電ケースから出す | 電源ON!(すごくかわいい) |
電源を落とす | 電源OFF |
ペアリングを始める | ペアリング中! |
ペアリングできた | ペアリング成功! |
ペアリングできなかった… | ペアリング失敗(すごく残念そう…) |
Bluetooth接続をする | 接続したよ |
Bluetooth接続を解除する | 接続解除! |
外音取り込みをON | アンビエントマイク |
外音取り込みをOFF | アンビエントマイクOFF |
ノイズキャンセリングをON | ノイズキャンセリング |
ノイズキャンセリングをOFF | ノイズキャンセリングOFF |
充電が少なくなってきた | 充電してね |
ファンとしては非常に嬉しい機能で、WEB会議用のイヤホンはすでにあるのについついTE-D01m-elaを使ってしまいます。
なるほどコラボモデルはこういう需要があるんだなと身を持って知りました。
AVIOT × KAELA KIMURA TE-D01m-ela まとめ
AVIOT × 木村カエラ TE-D01m-elaは動画視聴や低レートのサブスクを聴くようなカジュアルな用途であれば十分聴けるサッパリとした中域メインのイヤホンでした。
ノイズキャンセリングや外音取り込みも強力ではないものの備わっているので、最新の3万円のイヤホンはちょっと高いな…という方のニーズも満たせそうです。
本機は音質・機能面だけで捉えるのではなく
パッケージやデザインが極めて優れていて、音声ガイドもファンにとって嬉しいものでした。
また6月23日の本機発売日にはAVIOTの協賛で無料のオンラインライブが催されました。安直に「コラボ」と銘打った名義貸しビジネスではなく、アーティストをバックアップしてくれる姿勢にAVIOTがちょっと好きになりました。
完全ワイヤレスイヤホンの国内数量シェアは5割以上をAppleが持っています。
AVIOTには是非Appleより高音質でカジュアルな価格のイヤホンを作り、アーティストとコラボすることでより良い音質で音楽を楽しむことの面白さを広げていって欲しいなと感じる夏の午後でした。