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レビュー ライブ難聴対策 ライブ用耳栓 FitEarライブ専用イヤープラグはおすすめできない

月に3度ほどはライブハウスへ足を運ぶ日々。

昨年ライブ難聴になりかけたことがきっかけでSafeListening、ライブ難聴対策を真剣に考えるようになりました。

 

ライブ用の耳栓の使用は賛否両論ありますが、私は必ず持ってライブハウスへ通っています。

私はこれまでCRESCEND MUSICを愛用してきました。(レビューは過去記事参照)

www.gajumaru.tokyo

 そんな中、ミュージシャンのカスタムIEMでもおなじみ、私の母も補聴器でお世話になった須山歯研から、ライブ専用の耳栓が発売されました。

SafeListeningの旗を振ってきた企業で、これまでいろんな人の意見を集めて開発していた商品が満を持しての発売!ということで大きな期待をもって購入しました。

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レビュー FitEarライブ専用イヤープラグ CRESCEND MUSICとの比較

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FitEarライブ専用イヤープラグの中身は非常にシンプルです。

CRESCEND MUSICやSafe ears THUNDERPLUGS!と違い、ケースは付属せず

また、左右の耳栓がケーブルでつながっています。

 

このケーブルが早速問題になりました。

ケースが付属していない以上、持ち運びはどうするのかということで、左右の耳栓をケーブルでつなぎ、黄色いクリップでTシャツの襟首かなにかに付けて固定しようということだと思いますが

とにかくタッチノイズがエグい。

 

ライブハウスは轟音が鳴り響いているからといって、飛び跳ねたり頭を振ったりする度にこのケーブルが体に触れて起きるタッチノイズが気にならないわけではありません。

 無くしにくいという利点はあるのですが、音質面で考えればもう本当にどうしてケーブルを付けたのかと疑問しかありません。

 

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つづいて耳に入る栓の部分。

イヤホンでのイヤーピースではCOMPLYなどでもおなじみのウレタンのタイプです。

これを指でギュッと潰して、耳の穴の中で拡がると耳の中で固定されるわけです。

COMPLYに比べてすぐに形状が戻ってしまうので、素早い装着が必要です。

 

これも、イヤホンなら良いんですよ。

ライブハウスで耳栓を始終ずっと付けているのなら良いんですよ。

実際はMCの時に外したり、同行者としゃべる時に外したりするわけなのですが

その都度、この耳栓を付けるのは時間も手間もかかりすぎます。

 

またCOMPLYなどのウレタンイヤーピースは表面にベタベタとしたコーティングがされていて、これが耳孔内で滑り止めに貢献するのですが、FitEarライブ専用イヤープラグはサラサラとしているので踏ん張りが効きません。

CRESCEND MUSICやSafe ears THUNDERPLUGS!はシリコンで3段フランジになっているおかげで耳孔内でホールドできる点から考えてもFitEarライブ専用イヤープラグは「外れやすい」特徴があります。

 

イヤーピースと異なりSやMなどのサイズわけがなく耳孔の大きさが考慮されていないので、うまく装着できない場合もあります。

ジャストサイズの方はうまく使えると思うのですが、私は外耳道が小さめなのでうまくこの耳栓が固定できず、奥まで挿し込もうとした所、耳栓後ろのプラスチックの角が耳の中に触れてしまい、猛烈な痛みを感じました。(ちなみにこの痛みは3日経っても治っていません…炎症起こしたかな…)

 

FitEarライブ専用イヤープラグの音質低減効果を比較検証

FitEarライブ専用イヤープラグが低減する音質に関しては、以前レビューしたCRESCEND MUSICやSafe ears THUNDERPLUGS!に比べるとたしかに減衰している音が少なめで、ハイハットやベースもあまり殺しませんし、外音も適度に入ってきます。

全体のボリュームを下げるという点で、ライブの音質を損なわない耳栓としては勝っていると感じます。

 

ただCRESCEND MUSICやSafe ears THUNDERPLUGS!は挿入具合で低減度合いをコントロールできますがFitEarライブ専用イヤープラグは挿入が浅ければ外れてしまうし、深く差し込めばプラスチック部で耳を痛めてしまうかもしれず、好みの音に近づけられないのが残念でした。

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「FitEarが作るライブ専用の耳栓」ということで本当に期待していたのですが、私の耳には合いませんでした。

本当にどうしてそうなった?ばかりでガッカリしています。

 

音質の低減具合はコントロールできないものの、他の製品に比べてFitEarライブ専用イヤープラグは非常に優れているので

是非、後継機では下記点の解消をお願いしたいです。

  1. ケーブルをつけない
  2. プラスチック部をつけない(もしくは先端が丸まっている)
  3. 付け外しが簡単にできる

須山さん、ブラッシュアップをよろしくお願いいたします。

 

 

音楽ビジネスがCD販売よりもライブやコンサートへ移行している今、

ミュージシャンもそうだし、オーディエンスも永く音楽を楽しむための自衛は必要です。

そのためにもライブ用耳栓は必ず携帯したいSafeListeningグッズのひとつです。

 

FitEarライブ専用イヤープラグも、当然耳の形状によってはジャストフィットしてうまく使える方もいらっしゃるので試す環境がある場合は是非テストしてからの購入をおすすめします。

現時点では、万人向けのライブ用耳栓としてはCRESCEND MUSICがおすすめです。

CRESCENDO 耳栓 ライブ用 イヤープロテクター Music

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Safe Ears 音楽用イヤープロテクター THUNDERPLUGS(サンダープラグス) ブリスター 耳栓

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