2017年の邦楽界隈ではハイスタが18年ぶりにアルバムを出したり、といっても国民的な大ヒット曲が現れなかったり…
ああだこうだ色々ありましたがやっぱり音楽を聴くのは楽しい!
ポータブルオーディオ環境も一通り満足できるくらいになったので、楽曲に費やそう!という1年で
まだまだ高音質な音源が配信されていないジャンルのバンドだったり、デモ音源CDが多かったおかげでCDがドカンと増えてしまいました
個人的には配信されているAAC音源に比べると工夫すれば自分でリッピングした方が良く聴こえる(と感じている)ので未だCDを買い続けています
そんなこんなで今年たくさん聴いた曲の中から、2017年にリリースされたCD(曲自体は2016年発表とかあるけれども)から「2017 best Hit」プレイリストに入れた、私が今年最も気に入った楽曲を1バンド1曲ずつ、CDと一緒に紹介します!*1
20. ank 『そこには思いっきり愛があるからな』 あー
試聴してイイ感じだったので購入して帰宅、早速流してみると同居人から
「ボーカルは女の子?」と訊かれたので「はぁ?男やろ?」と返答しました
検索したら女性でした、本当にすみません
ということで、東京発3ピースバンドのankの『そこには思いっきり愛があるからな』から「あー」
若者の日常会話みたいな飾らない歌詞でPOPさがありながら小気味のいいリズムでガンガンと進んでいくankの楽曲
正直、タイトルとか歌詞とか適当につけてるんじゃ…と思うところもありますが、そこはともかくVo.Bassのまやみきさんの声が本当に独特
やっぱり声質は大事だよなぁと思わされるバンドです
キャッチーなメロディはついつい口ずさんでしまう中毒性がある「あー」はプレイリストの1曲目です
19. SHE'S『Awakening』 Over You
ankは声質に特徴があるVoがいましたが、あまり特徴がないバンドはどうでしょうか
似たような声の若手バンドがたくさん浮かんできます
SHE'Sも前作の『プルーストと花束』を聴いたときには申し訳ないけどそういうバンドだと思っていました
どっこい 続いてリリースされた『Awakening』Over You
この楽曲を聴いて、全然違うバンドじゃん!と
メジャーのお金の力はスゴいのか?ピアノロックのはずなのにメインがストリングスになっているじゃんか!?
よくわかりませんが「いいじゃん!」ということでたくさん聴いていますSHE’S
メジャーに行ったおかげでこの12月にもアルバムが発売され、先行でPV上がってましたけどそちらも良かったです
地下室で東京カランコロンのインタビューでメジャーに行くことの良いこと悪いことみたいな話がありましたが、SHE'Sは良い方向に行っているんじゃないでしょうか
2017年の進化系バンドSHE'S めっちゃ聴きましょう
18. Saucy dog『カントリーロード』いつか
今、ライブが終わった後に「これで何か美味しいものでも食べて帰って!」と2万円を手渡したいバンドNo.1! Saucy dog(サウシードッグ)
結局、紹介記事を書いた後、何度もライブに足を運んでしまいました
Saucy Dog / いつか(Official Music Video)
本当に3人とも超かわいいんだ
子どもたちがこんな風に育ったらみんな幸せだと思うんだ
どんどん売れていくバンドだろうけれども、きれいな心のまま育って欲しいという親心です
曲もいいけど、ライブ行ってください(かわいいから)
Vo石原くんのTwitterから
夕方17時とかに音楽流れる地域あるやん。あれ全部いつかにならんかな🤔💭
— 石原 慎也(つつし)🐕 (@saucydog_sinn) 2017年11月12日
本当にピッタリだと思います
17. ENTH 『HENT』HAHA
名古屋の3ピースメロコアバンドENTH
所属レーベルTRUST RECORDSの中で最もトラディショナルなメロコアを演奏していると思っています
彼らの1stアルバム『HENT』から、1曲目のHAHA
この曲のすごいところは、はじめて聴いた時点でライブで演奏された時にどのタイミングで観客が拳を振り上げて、どこでシンガロングして、どこで暴れてっていうのが完璧にイメージできるんですよ
一緒にお客さんたちとライブを楽しみたい、そんな想いが伝わってくる楽曲で非常に感心しました
同じトラストのバンド(POTとかエバロンとか)と一緒にシーンをもっと盛り上げて欲しいなと願っています
16. Filter 『Cold Mountain PACK』Last Dance
ボーカルの声質が云々という話をしてきましたが、1人で独自性出せないんだったらいっそのこと5人でユニゾンしちゃえばよくね?みたいな感じで唄ってます
千葉(柏)発5ピース オーケストラバンドのFilterです
オーケストラバンドってなんやねん
いろんなバンドいて本当に面白いですよね
このCD聴いて楽しかったので、他の楽曲を調べてみたところ…
こうなんというか紆余曲折というか試行錯誤というか
このバンドをどんどん応援したら、さらにいろんな変化を楽しめるのではないかとワクワクしています
最終的に合唱部みたいになったらどうしよう…
15. locofrank 『WAY』Nostalgic dream
以前の記事に書いた通り2017年はメロコア・メロディックパンクの大豊作の1年でした
KUZIRAやNOSE GRIND、Track'sなどこれからが楽しみな若手バンドがたくさんシーンに出てきました
そんな中多分結成19年くらい大ベテラン locofrankのミニアルバム『WAY』から 4曲目のNostalgic dream(動画では5:08くらい)
若手たちの荒削りだけれども勢いのある楽曲を聴いた後にこのCDをかけると
当たり前だけれども「上手いなー」としみじみ思ってしまいます
www.youtube.comハイスタがいない間、ずっとメロコアを繋いできてくれたバンドのひとつ
珠玉の6曲は帰宅の途でいつも聴いていました
笹原さんのドラムが脳内に走り回って細かいことなんて全部忘れて飛び跳ねられる
そんな力を持った名曲です
14. 木村カエラ『HOLYDAYS』HOLYDAYS
妖精です
木村カエラ - 「HOLIDAYS」ミュージックビデオ short ver.
かわいい
13. 緑黄色社会『ADORE』 それなりの生活
愛知発4ピース、SHE'Sと同じく閃光ライオット準優勝から4年くらい?今年ブレイクした緑黄色社会
なにかと顔面が話題になりがちですが、ライブに行く度に良くなってくる期待の成長株バンドです
私はあまり歌詞を気にしないタイプなんですが、この唄、歌詞がすごかった
別記事で書いているので気になる方はこちらをどうぞ
個人的には「丘と小さなパラダイム」とか、この「それなりの生活」みたいにピアノがメインになったほうが今のシーンでは存在感あるんじゃないかなと思っています
応援してます がんばってくだされ
12. Hawaiian6『Beyond the Reach』Wish You Were Here
20周年を迎えたHawaiian6がハイスタの『The GIFT』と同じ10月4日に届けてくれた5thアルバム『Beyond the Reach』から最終曲のWish You Were Here
やっぱりあのAIR JAM2016があって、このアルバムが産まれたのかなと思うとグッとくるものがありますね
すごくシンプルなんですけど、やっぱりメロコアの3ピース(Hawaiian6はボーカル・ギターだけど)って良いなと思わせてくれた1枚1曲です
11. EVERLONG『near』イサナ
名古屋の3ピース、もうメロコアじゃなくなっちゃったけど元気印のPOPダイバー
本当にLIVEが楽しいバンドですEVERLONG
1000枚限定Single『near』からイサナ
すごいよくできているキャッチーな曲で、 正直シンセでピコピコいれなくても3人の音だけでも良いなじゃないかなとも思うんですけど、これで売れるぞ!っていうメッセージがグッと詰まっている感じです
みんなアルバム『RIN』買ってね
ジャケットにサインしてもらう機会があったんですけど「裏に書いて!表はとっておきたい!」と
この『near』の何が良いかってジャケットが素晴らしく美しいんですよ
今年買ったCDの中でダントツ一番ステキなジャケットでした
実家のヨガ教室で撮った写真なんですって
10. FINLANDS 『LOVE』フライデー
今年のガールズバンドの顔といえばyonigeでしょうかリリーガルリリーでしょうか
オンナバンドならぶっちぎりでCHAIですね
バンドメンバー全員が女性ってわけじゃないけど、私は塩入冬湖とコシミズカヨからなるFINLANDSにどっぷりハマりました
リードトラックの「恋の前」ではなくて2曲目の「フライデー」を
なんだこれどこから声が出ているんだ!?という「キュゥッ!」って声で驚くわけですが
FINLANDSのマスタリングしているエンジニアさんがステキなのかなんなのかわからないのですけど、普通だったらこの奇妙で独特な塩入さんの歌声にフューチャーしたサウンドにしたくなると思うんですけど、ギターもベースもドラムも本当に良いバランスで組み込まれていて「FINLANDS」の曲だっていう存在感があるんですよね
それにしても7曲全部良いんですけど、このフライデーとかTVドラマの主題歌に使われていても違和感ないし、きっとどんどん聴き手が増えていくかっこいいバンドだなと思います
9. OVER ARM THROW 『Pressure』
たくさん聴いた好きなCDから1曲ずつというしばりでこのプレイリスト作っていたのですが、気がついたら3曲も選んでいました…
横浜発 3ピース、なんとアルバムは6年ぶり!OATことOVER ARM THROWの6年ぶりの大傑作アルバム『Pressure』から断腸の思いで絞った1曲 BLUE
菊池さんの声が一番エモーショナルだと思っています
この曲はスローテンポの泣きメロで、ひとつひとつの言葉に音に心震わせられるものがあるんですよね
最後の曲タイトルが「Keep making the road」っていうのもアツすぎです
本当に名盤を作ってくれてありがとう
8. MONGOL800『宝物ep』宝物
2017年にデビュー20周年を迎えたアーティスト GRAPEVINEにスガシカオ、中村一義などなど
沖縄にもいます、MONGOL800の20周年記念ep『宝物』
アミュプラザおおいた×MONGOL800 とどけ2017テーマソング「宝物」
デビュー当時に比べてでっぷりとしたキヨサクさんですが、本当にステキな歌声を届けてくれます
私、歌うたいで2番目にキヨサクさんが好きなんですけど、もうこの曲も包まれるようなやさしい歌声が包み込んできます
沖縄時間じゃないけれども、ゆっくりとした時間とともに音楽を文字通り楽しんでいる感じがする2017年のモンパチ、「Love Song」の時もそうだったけど自分たちのためじゃなくて「あなたに」向けて唄っているような気がします
かつての名曲の2017年Ver.も収まった『宝物ep』きっとアナタの宝物になると思います
7. SHANK『Honesty』Honesty
音楽ニュースサイトの情報で「SHANKの松崎が釣り雑誌で連載開始」というニュースがありました
たぶん釣りと音楽だったら釣りを取るんだと思います
長崎発3ピースバンドのSHANKからは、アルバムタイトルにもなっている「Honesty」を
彼らの曲に関しては多くを語る必要はないですね
耳で身体で心で感じればいいです
はい、かっこいい
6. ハルカミライ 『星屑の歌』 predawn
ninthapolo所属のバンドが席巻した2017年の邦楽シーン
そのへんで売っている安物のスウェットにMy hair is badって刺繍入れればバカ売れするんじゃね?というような異常な空気になってはいるんですけど
ナインスアポロだから・流行っているから聴かないっていうのはそれはそれでダサい気もして
なんだかんだでハルカミライが持っている音楽のチカラっていうのは、聴いたら心に押し寄せてくるんですよね
www.youtube.com彼らのステージを観てしまうと、やっぱり惹き込まれる
ナインスの渡辺さんは、LIVEのつくる空気感みたいなもので所属バンドを選んでいるみたいなことを言っていたけど、マイヘアの次に飛び出すナインスのヒーローはハルカミライだと思います
10代のリスナーが多いと思うけれども、もっとたくさんの世代に聴いて欲しい
日本のロックンロールみたいなものはこういう形でいいんじゃないかな
5. AIRFLIP 『BRAND NEW DAY』 BRAND NEW DAY
大阪発4ピースのポップパンクバンド エアフリことAIRFLIP
細見世代にぶっ刺さるメロディーセンスと演奏で一気に惹きつけれられました
前作までは全英歌詞だったのですが、本作からは日本語が混じっています
観客からもっと一体感を出すために日本語の歌詞も使って欲しいと言われたからだからとかなんとか
Vo.のSatoshiくんは帰国子女らしいので英語もいいんですけど、私この日本語と英語の混じった感じ良いと思うんですよ
「漢字かな交じりの書」みたいな感覚で捉えるとちょっと楽しくなってきます
演奏のバランスも声もすごく良いし(ハイハットずれてる気がするけど)たくさんライブやってたくさんの人を巻き込んで欲しい
伸びしろも山ほどあるし、2017年に一番期待感を持ったバンドAIRFLIPです
4. rem time rem time 『pool』pool
八王子が産んだ結成2年目の5ピースバンド rem time rem time
ポストロックな感じがあったりシューゲの匂いがしたり、もうなんだかんだでオルタナ!って感じが溢れ出まくっています
そんな若いバンドから2曲入りのライブ盤からpool
CDが八王子じゃないと売っていなくてですね、わざわざ八王子まで行きましたよ
イントロからグッと引き込まれます
Vo.Gtで作詞やジャケットデザインもしている初鹿利佳さん、彼女の声はそんなに特徴のあるものじゃないと思うんですが、不思議と胸にスッと入ってくるんですよ
何かそういう成分が含まれているんだと思います
年明けにはピザオブデス内のレーベルからフルアルバムがでるそうなのでたっぷり期待しています
↓通販もあります
3. cheap cheese『No Direction Home』The Bucket List
前作の『Crank Up』では、Vo.の声は高いけど結構重めのメロディックパンクだなぁなんて思っていたのに…ぶったまげたcheap cheeseのアルバム『No Direction Home』
うまく不協和音を入れていたり、新しいメロディックを作りたいんだなっていうのが伝わってくる素晴らしいアルバムで、捨て曲全くなし!13曲があっという間に駆け抜けてきます
いつも通勤時に聴いているアルバムで、よっし!今日もやったるぜ!と気合が入るというか元気が出るというか、すっかり生活の一部になった曲たちです
アルバムを通しで聴いてなんぼってところもあるのですが、1曲だけ選ぶとしたらThe Nerdy Songを
www.indiesmusic.com↑試聴はIMCからどうぞ
寝て起きるだけの生活なんてヘドが出る
そんな言葉に背中を押されながら仕事へ向かう毎日です
きっと来年は色んなイベントやフェスにも出てくるんじゃないかな
今年出会ったバンドの中で一番引き込まれたcheap cheese アナタも是非聴いてください
2. GOOD 4 NOTHING 『MELODICHOLIC』
大阪堺のメロディックおじさんことGOOD 4 NOTHINGのNEWアルバム『MELODICHOLIC』
WANIMAやフォーリミが裾野を拡げてハイスタの復活がさらに爆発させた第二次メロコアブームといっても良い2017年の音楽シーン、たくさんの良作が世に放たれましたが
個人的にぶっちぎりNo.1ですG4N
駆け抜けていく疾走感・爽やかな西海岸風のメロディックパンク
気がつけば14曲終わってしまう最高のアルバムからはFOUNDをチョイス
いやぁ、メロディックパンクって本当に良いですね
家で聴いてよし、外で聴いてよし、ライブで聴いてなおよし
それではいよいよラスト!
私が買った今年のベスト1 このCD、この曲は…
1. 塩入冬湖 『落ちないep』 さよならハッピーエンド
FINLANDSの塩入冬湖さんの宅録弾き語りソロ第二弾『落ちないep』からさよならハッピーエンド
FINLANDSって、かっこいい女性とか鋭いナイフとか時代へのカウンターみたいなそんなイメージで聴いていたんですが、もうなんだこの振り幅は
この『落ちないep』を聴いた瞬間に落ちました
下世話な言葉を使えば「ギャップ萌え」
塩入冬湖さんはなんて優しい声で唄うんだろう
電車に乗って流れていく車窓を眺めながら
平日の午後、西陽が照らしてくる土手を歩きながら
嫌なことがあった日にバスタブに潜りながら
私の生活のたくさんのシーンで染み入ってくる曲
長いこと聴いていく曲になるんだろうな
www.sambafree.com来年の弾き語りソロワンマンLIVEも運良く予約できて
きっと素晴らしい空間になるんじゃないかなってワクワクしています
昔から聞いている大好きなバンドが久しぶりにアルバムを出したり、光るものがたくさんあるバンドに出会えたり、
きっと一生聴いていくんだろうなって曲にも出会えた2017年
音楽の聴き方も多様化が進んで、配信の分野で言えば半分がストリーミングになったり、YouTubeで観ているだけだったり
それでも大好きな曲はCDで手元に置いたって良いと思うんです
思えば私のiTunesには昔MDに溜め込んでいた曲なんて1つも入っていない
ちょっと懐古主義な気もするけど
写真が印画紙からデータに置き換わったけれど印画紙の写真は手元にあれば100年も残るように
CDがあればきっと10年先も20年先も2017年の曲が聴けるんじゃないかなって思っています
たくさんの宝物をくれたCD達、2017年 今年の買ってよかったものでした
この20枚からアナタの生活に加わる曲が増えますように
今週のお題「今年買ってよかったもの」
*1:1曲だけ配信版のハイレゾで購入した楽曲が含まれています