東京都写真美術館 総合開館20周年記念展示 TOPコレクション 「シンクロニシティ」 平成をスクロールする 秋期 に行ってきました
「平成」をテーマに春期・夏期と3回に分けて同館が所有する日本の写真家の作品が並び大変見ごたえのある内容
秋期は11月26日迄でしたのでギリギリでしたが、どうにか全ての展示を観ることができました
2回以上行くと記念品がもらえるのです(鉛筆とポストカード)
秋期は特に東日本大震災後に写真家たちが何に動かされ写真を残していったかといったテーマの作品が多く、別階で展示されていた長島有里枝さんの「写真の権化」みたいなスタイルとは全く異なり、各写真家たちが何を表現するかと、もがきながら作り上げた写真たちだったように思います
北野謙さんの大きなプリントもあり、そういえば昔北野さんに撮っていただいたなんて思い出しました
川内倫子さんの「うたたね」もかなり大きなプリントで心に訴えかけてくる迫力がありました
私達の世代は彼女の写真に大きく影響を受けていて「CuiCui」が出てからは、正方形フォーマットでハイキーなプリントが溢れかえりましたよね
私自身も彼女のフォロワーの1人だったので、当時は「倫子さんっぽいね」と言われると「何を~!」と反発したような記憶がありますが
本物は遥か上の写真を撮り続けていて、それに対する憧れが多分にあったんだなぁと今更ながら恥ずかしくなりました
展示は進み大森克己さん
桜の写真に見事に心をつかまれ、続くバリアフリーロックバンドのサルサ・ガムテープの写真達へ
その中の1枚、グラウンドで二人のメンバーが手を繋いで歩いている写真を観たら、涙が出てしまいました
写真を観て泣いたのなんてはじめてのことで、なんだこれはと自分自身で驚きました
とにかく良い写真でした
心に響く写真でした
簡単にきれいな写真が撮れて誰もがカメラマンになれるような時代になって
「平成」の今も写真家の力はすごいなと改めて感じました
写真を撮ることからは遠ざかってしまったけれども、いつか誰かの心に残るような
そんな1枚を残せたらな
館を出ると雨が上がったきれいな青空には1本の飛行機雲が走っていて
感化されたみたいで照れくさかったけどカメラを取り出してそっとシャッターを切りました