家電は値切るものなのか?
家電ファンとしてテレビ番組やネットに記事で「家電の価格交渉の仕方」みたいなのが出てくる度にムズムズ違和感を感じます
当然安く買えるにこしたことはないけれども、なんだろう日本人ってそんなに値切りたい人種だったっけ?
そもそも関東には家電を値切る文化があまりなかったと思います(私は関西出身ですけど)
「値切るのが恥ずかしい」と感ずるような土壌があったように思います
工業製品を同じ店で販売しているのに、交渉をしないで値札の価格のまま買う人と 交渉が上手な安く買っていく人がいる
交渉という手間をかけたんだから安く買えて当然?
以前、大阪に本社をもつ営業さんに「これって不公平感あるよね?」って話をしたら
「関東の人ってそういう考え方する人がいてビックリしましたけど、確かに一理ありますね」との返答でした
文化の違いもあるけれども、価格.comとかの口コミを観て「あ、値切れるんだ」みたいな人がちらほら出てきて、ネットを媒介にして広まってきたのかな
つい先日もテレビで堂々と「家電を値切る方法」なんて不確実なことを放送していて、なんだかなぁ~とモヤモヤしていた所、
家電コンシェルジュの神原サリーさんのインタビューがとても的を得ていたので紹介をば
だから、価格に惑わされないでほしい。買うタイミングは「ほしいと思ったとき」「これがあったら毎日幸せになると思ったとき」。「これでお料理をつくりたい!」「これだったらアイロンがけが楽しくなるかも」という商品に出合ったときが、買いどきなんです。
※上記リンクの記事より引用
去年、値段に負けてオーブンレンジ選びに失敗してしまった私も耳の痛い話ですが、まさにコレですよね
そもそも値引きするまでもなく安くなった
価格比較サイトや最安値検索ができるようになった今日、10年前に比べて家電はずいぶん安く手に入るようになりました
かつてはネットと店頭の価格差がありましたが、ヨドバシは店頭とネットが同価になりました
大手家電量販店のライバルはAmazonになり、ベースの売価が日々変わるようになりました(木曜日に上がったりするけどね)
もう、値引きしないでも安くないっすかね
Googleで家電の型番を入力すると サジェストにヨドバシとか出てくるのは、もう価格比較するまでもなく買いに行っているんじゃないですかね(ヨドバシで去年買い物してないけど)(そういえば、第二キーワードにヤマダ電機はだいぶ減った気がする)
すでに価格競争にさらされているジャンルの商品(家電)の骨までしゃぶりついて、
「ホラ、他の人が値引きしてもらったって書き込みあるぞ!まだ値引きできるんだろ?」っていうの、なんか虚しくないですか
家電を値引き交渉せずに お得に購入する方法
そうは言っても私もお金がジャブジャブあふれているわけではないので、できれば安く買いたいとは思っています
前段が長くなりましたが、我が家でこの5年実践している家電をお得に購入する方法を紹介します
今回は家電の「買い替え」をお得にする方法です
家電の出納を管理する
最初に、家電の購入年とジャンル名・メーカー名の一覧表を作ります
ないとすぐに生活が困るタイプの家電だけで構いません(冷蔵庫や洗濯機)
仰々しく管理しないで、↓こんな感じに簡単に手書きでOKです
(完全に2013年から2015年に買ったものから目を背けている…)
で、この表を作ったら家電をお得に購入する方法の5割は完成したも同然です
例)日立のドラム式洗濯機 ビッグドラムを安く買うには
例えば、2016年10月3日にドラム式洗濯機が壊れたと仮定します
日立のビッグドラムが買い替え対象機種だとしましょうか
先ずは2015年モデルのBD-V9800を観てみましょう
下のグラフが平均売価と最安値の変遷です(価格.comの価格遷移グラフより)
この機種は8月5日に後継機種のBD-SV110Aが出ていますので、発表後まではガンガン値段が下がっていって、量販店の処分が終わった9月中旬頃からもりもり値段が上がっていっています
10月3日時点の平均売価は約24万3千円です
一方で2016年モデル 新機種のBD-SV110Aはどうかというと、こんな感じです
10月3日の段階で平均売価が約28万7千円です
これ、例えば7月から8月の間に買い替えていたと考えたらどうでしょうか
BD-V9800の7月~8月の平均売価は約16万円です
同一機種でも約8万円、新機種との値差は約12万円もあるわけです
後継機種のBD-SV110Aが劇的に生活を豊かにしてくれる新機能が備わっていれば話は別ですが、そうでなければ旧機種のBD-V9800を完売間近に買うのが金銭的には1番お得な気がしますね
10月に「旧機種のBD-V9800は16万円で売っていたのだからBD-SV110Aも16万円にしろ!」などという値引き交渉が成功する可能性は極めて低いでしょう(そんなんしたら恐喝だよ)
すなわち、お得に買うには交渉の有無ではなく、買うタイミングが重要なわけです
家電会議を開こう
でも、一番お得な時期に買えるとは限らないじゃん…って話になってきますが
ここで今回の結論です
家電の買い替えの極意
「壊れる前に買う」
おおよそ家電製品の補修用性能部品の保有期間はおおよそ6年くらいです(取説に書いてあるのでチェックしましょう)
購入後8年過ぎた後に故障しても直せない可能性があります
残念ながら多くの家電の場合「修理するより新しいのを買った方が安いっすよ~」となる場合が多いので、ずっと長く使うということはこの際頭から消し去ります
部品の保持以外でも、製品の耐久年数みたいなのが説明書に記載されている場合もあるのでコレを参考にしましょう
我が家では毎年数回、家電会議を開きます(主に賞与の前後)
先程の一覧表を前にして
「今年はこの家電を買い換えようと思うが、今使っている機種で不満や改善したいところはあるかね?」とやるわけです
求めている機能がある機種の目星がついたら、同一メーカー・同一ジャンルの過去の値動きをチェックすれば、おおよその底値になる時期と価格が想像できるので、そのターゲットへ向けて、家電貯金をすればいいのです
先程のドラム式洗濯機の例で言うと、6年目~7年目くらいで買い替えを検討します(やべぇ…よく観たら今年洗濯機も適齢期だ…)
で、洗濯機貯金がたまったら7-9月までの間に買えば良いってわけです
いきなり洗濯機壊れて20万持って行かれたら真顔ですよ
なお「故障の可能性が低い」「壊れたとしても生活に著しく支障をきたさない」「値差が軽微」「モデルチェンジの少ないロングラン機種」に関しては除外できます
個人的な見解では、熱を使う家電、モーターを使う家電はリストに入れて検討するのが良いかと思います
また当然、今使っている家電は壊れていないので購入を来年へ先送りすることも可能です(その間に壊れないと良いね)
一覧表で管理することで、余裕をもった購入計画を作ることが出来ますよ
なおこのお得に購入する方法を友人に話した所、たいへん気持ち悪がられましたので
是非、ご家族だけでそっと実践ください!
まとめ 値引き交渉ではなく買うタイミングが大事
神原さんも書いていた通り、
家電の価値は、それによって美味しい料理がつくれるだとか、家事労働が減って家族と過ごす時間が増えるとか、そういうことへの投資です
在庫処分時が底値になることが多いですが、この期間は一瞬ですので「この金額までは出していい」という価値に対する予算を設定して、最安値で買おうと思わないのがコツです
値引き交渉ではなく、きちんと価値あるものを「安く」ではなく「お得なタイミングで」買うのが スマートな家電の買い方なのではないかと考えます
こんなの当たり前のようなことだけど、値引き交渉が苦手だなと思っている方も安心して家電を買って欲しいなと思う今日このごろです
我が家は今年、冷蔵庫と炊飯器が買い替え時期に来ています
先日、CDを山盛り買いすぎて冷蔵庫貯金に手を出してしまったのはナイショです
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